デイトレードはローソク足の4つのパターンを認識すること
デイトレードって何?
もしデイトレードって何ですか?と聞かれたら「1本のローソク足が完成するごとに、観察して、認識して、適切な対応をすること」と答えます。
広義では1日の間にポジションを手仕舞いすることとか、短期に何度も取引をして利益を上げることということになるでしょうが、そんなことを聞いてもトレードが上達するヒントは得られません。
特に先ほどの「1本のローソク足が完成するごとに、観察して、認識して、適切な対応をすること」ということばで「1本のローソク足が完成するごと」にというのが重要なヒントになります。
デイトレードで、1本のローソク足は短いほうから1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足(MT4ではこの6つのタイムフレーム)となります。
ですので、15分足でトレードをするなら15分毎に、1時間足なら1時間毎に、観察して、認識して、適切な対応をします。
次の機会にお話しますが、この各時間足の確定を持ってローソク足の4本値が確定し、それまではザラ場という呼び方で高値も安値もまだ変化(更新)する可能性があるのでローソク足が形成途中での判断はリスキーになります。
そして最終的にローソク足が陽線、陰線という風に確定したことにより、売り買いの強さを確認することが出来ます。
プライスアクショントレードであまりテクニカル指標を使わないのは、全てのテクニカル指標は過去の4本値から導いた軌跡であって少なからず遅行するという理由があります。
そして極力ノイズを省いて、ローソク足そのもの、そしてローソク足の流れを観察して、認識して、適切な対応を取るということをひたすら繰り返していくのがデイトレードです(この考え方を日足や週足にももちろん利用することはできます)
観察・認識・対応をする。
トレードする時間軸を仮に1時間足というふうに決めたら。
1時間足の確定する毎に(つまり毎時00分)に「観察・認識・対応」を行います。
逆に「観察・認識・対応」をしたら残りの時間はチャートを見ないくらいリラックスしてしまいましょう。
まずは用語の定義を行いましょう。
【観察】
観察をする対象ですが、それは1本のローソク足の形(陽線・陰線・上髭・下髭など)と、確定したローソク足とその前のローソク足の2本の関係です。
【認識】
認識で重要なのは、確定したローソク足とその前のローソク足の2本の関係です。
【対応】
対応とは、買う、売る、手仕舞う、何もしないになります。
なんだか難しいそうですが、基本的に(買い)の場合は、次の4つの値動きのいずれかに当てはめれば、そしてそれぞれに適切な「対応」が決まります。
4つのローソク足のパターンを潜在意識にたたき込む
1.前ローソク足を高値、安値ともに切り上げる
このパターンはとってもシンプルで、正しく対応すれば利益が期待できます。
【観察】
・前のローソク足を高値更新し、安値も切り上げている。
・ローソク足は陽線。
【認識】
・上昇が継続。
【対応】
・買いポジションの保持。
・最新のローソク足の高値をザラ場で超えたら新規の買いエントリー。
2.前のローソク足の中に高値、安値がすっぽりとおさまる(はらみ線)
【観察】
・前のローソク足の中に高値、安値がすっぽりとおさまる
【認識】
・様子見
【対応】
・買いポジションを保有している時は、はらみ線の上下のブレイク方向についていく。
→はらみ線の上抜けで、買いポジションをキープ。(トレンドの継続)
→はらみ線の下抜けで、買いポジションの手仕舞い。(トレンドの反転)
・新規ポジションを立てる時は
→はらみ線の上抜けで、新規買いポジションを検討。(トレンドの継続)
→はらみ線の下抜けで、新規売りポジションを検討。(トレンドの反転)
3.前のローソク足より高い高値と安い安値のローソク足が形成される(包み線)
【観察】
・前のローソク足より高い高値と安い安値のローソク足で包む。
【認識】
・様子見
【対応】
・買いポジションを保有している時は、包み線の上下のブレイク方向についていく。
→包み線の上抜けで、買いポジションをキープ。(トレンドの継続)
→包み線の下抜けで、買いポジションの手仕舞い。(トレンドの反転)
・新規ポジションを立てる時は
→包み線の上抜けで、新規買いポジションを検討。(トレンドの継続)
→包み線の下抜けで、新規売りポジションを検討。(トレンドの反転)
4.前のローソク足の高値、安値とも切り下げる。
このパターンは上昇の力が弱まり、上昇モメンタムの終わりを示唆します。
【観察】
・前のローソク足をの高値を更新できず切下げ、安値も切り下げている。
・ローソク足は陰線。
【認識】
・上昇の力の終わり。買いポジションの手仕舞い売りや、新規売りの圧力が高い。
【対応】
・買いポジションの手仕舞い
・最新のローソク足の安値をザラ場で下抜けたら新規の売りエントリー。
これがデイトレードでの「1本のローソク足が完成するごとに、観察して、認識して、適切な対応をすること」の具体的な例です。(売りの場合は逆にして考えてください)
トレードでチャートを(PCの画面)を見ていると、値動きが活発になるにつれてドキドキして、ある種の興奮状態になっていきます。
それではなかなか安定した利益に結びつきません。
今回解説した4つのパターンに当てはめて、「こうなったら(はらみ線がでたら)、こうする(はらみ線を上抜けたら買う)」ということを事前に決めておくことを「実行意図」といいます。
トレードでの実行意図(4つのパターン)を自然に行える様になれば、「トレードは難しい、センスが必要、経験が必要という概念」を覆して成績が安定していきます。
この4つのパターンに対して適切な対応をすることができればかなり勝てるようになります。
そして次のステップとして、セッションFXトレードのルールをマスターしていけば「これからFXを始めて行う人が少額の資金で毎日2万円を稼ぐ」という目標を達成することができると思います。
まずは日々のチャートで、ローソク足の動きだけをしっかりと追いかけて行きましょう。