トレンドフォローとはツラ目を追うこと
ツラ目とモドリ目
トレードのほとんど(70%ほどと言われる)はレジ相場といわれます。
トレンドフォローで利を伸ばすつもりでも、エントリーポイントまで価格が戻ってしまったりすることもよくあります。
しかしながら、相場が走った(トレンドモードに入った)時には、1回のトレードで大きな利益を生むことが可能です。
トレードでは小さなロスはある程度避けられませんが、「相場が走った時にいかに利を伸ばせるか」がトレードで利益を残すためには重要なのです。
またまたカジノの話になってしまいますが、ルーレットやバカラで同じ目が続くことを「ツラ目」といい、同じ目が連続せず交互に目が変わることを「モドリ目」と呼ぶことがあります。
「ツラ目」とは赤や黒など流れ(トレンド)が来ている時で、基本確率的には5割のゲーム(大数の法則)のはずですが、時には10回以上連続してツラ目が続くことがあります。
要は「ツラ目」は赤や黒の勢いがとてつもなく強いということです。
逆に「ツラ目」に対してトレンドがはっきりしない「モドリ目」はレンジ相場に置き換えられるかも知れません。
これは赤や黒の勢いが明確で無いということが言えるでしょう。
さて、人間あまりに同じ目が続くと、そろそろ変わるのでは?という心理が働きそれまでの流れに逆らって、逆の目(色)にかけてしまう事があります。
でもトレンドに勢いがある時はあっさりと飲み込まれてしまうことが多いのです。
これはトレードの逆張りも同じ心理ですね。
だたカジノと違いトレードでは、「半値戻しだからそろそろ」とか、「オシレーターが反転を示したから」とかいろいろと理由をつけて逆張りをするだけの違いです。
トレードで勝つにはツラ目を追う
実は「ツラ目」と「モドリ目」は沢木耕太郎さんの「波の音が消えるまで 」に出てくることばですが、その中で印象的なフレーズがあります。
「人は当たった目と同じ目に賭けていこうとする傾向があるんだ。ところが、同じ目が続来すぎると目を変えたくなってしまう。」
「ツラ目は最後まで追うんだ。」
プライスアクショントレードの考え方はシンプルです。
まさしく「ツラ目」を追い、連続が終わった時に手仕舞いをするだけです。
ぜひ本を読んで、臨場感と細かなニュアンスを感じ取ってください。
プライスアクションでツラ目を追いかける
今週のドル円のトレードで、まさしく「ツラ目」が続いたので、振り返ってみたいと思います。
今回使うのは、日足と4時間足です。
ノイズがなくシンプルにトレンドがわかるため4時間足を使っていますが、もっと短い足でも全く考え方は同じです。
まずは日足のプライスアクションを見てみましょう。
・①のローソク足で売り転換、111.76が高値となりました。
・②は安値更新。
・③は②にはらみ線。
・④で②の高値を超えて買い、110.38が安値となりました。
・⑤は陰線ながら④の高値を更新、かつ安値も切上げでトレンド継続。
・⑥で⑤の高値を更新、安値も切り上げ。
4時間足チャート
まずは110.38からの上昇をプライスアクションで追いかけてみましょう。
・②に対して③がはらみ線。
・④で②の高値をこえて、②の安値110.38が安値となりました。
・⑤は④を高値更新。
・⑥は⑤を高値更新。
・ここから⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬と6本⑥のレンジ内ではらみ線となりました。
・⑭で⑥の高値をこえてはらみ線の買いサイン。
※モミアイが長いほど、はらみのブレイクでの上昇が見込めます。
・⑮は⑭を高値更新。
・⑯は⑮を高値更新。
・⑰は⑯の安値を下抜けて、一旦手仕舞いのサイン。(当初ストップははらみ線⑥の下限)
・⑱は⑰の高値を超えて、再度買いサイン点灯(ストップはこの時⑰の下に移動)
・⑲は⑱の高値更新。
・⑳は⑲の安値を下抜けて、一旦手仕舞いのサイン。
調度⑳から日足の陰線の流れで、その後の上昇場面です。
・③で②の高値を上抜けて、111.11が安値として確定しました。
・④は③を高値更新
・⑤は④を高値更新。
・⑥は⑤に対して、包み線。
・⑦で⑥の高値をこえて、包み線の買いサイン。
・⑧は⑦の高値更新。
・⑨は⑧の高値更新。
・⑩は⑨の安値を下抜けて、一旦手仕舞いのサイン。
同じチャートを1時間足で見ると、更に小さな高値と安値でモミアイ局面が確認出来ますが、トレンド方向を日足、4時間足で確認出来ていればエントリーチャンスが増えます。
相場が上がった理由をあとから考えても仕方ありません(解説はあとづけです)。
「ツラ目を最後まで追う」、トレンドフォローの真髄です。
相場に役立つ金言が散りばめられています!