デイトレードは大波・中波・小波を見極める
トレードは時間のモノサシが重要
はじめてのFXトレード、今回はずばりこれができればトレードがメチャクチャ簡単になるという核心の部分にはいっていきます。
トレードが難しい本質的な理由は、ずばり限りなく変数が多いということにつきます。
こちらの記事でも書きましたが、人は選択肢が多いと正しい判断が難しくなります。
証拠金の額や、トレードできる時間などの個人的な環境はもとより、金利や統計などのさまざまな経済指標やテクニカル的なサインなどの相場を動かす要因、情報過多の現代社会・・・そして時間。
いろいろな変数がありますが、相場が上がった、下がったというのはどのくらいの期間でという「時間のものさし」が違うと全て見方が変わってきます。
つまるところトレードではどの時間で勝負するかというのを決めないと、日々の値動きに一喜一憂してしまい、いつのまにやら短期で入っていたのに長期に時間軸を変えてしまうという愚行に陥ってしまいがちです。
私はこのトレード環境のことを「局面」とよんでいますが、局面ごとに重要な要素もかわってきます。
たとえば長期(1ヶ月以上ボジションを持つような)のトレードであれば、ファンダメンタルズなどの情報がテクニカル指標よりも重要度が上がることが多いと思いますし、短期(数時間)のトレードであれば、ファンダメンタルズはほとんど意味の無いことも多々あります。
そんなわけで、FXのデイトレードという局面に限定してこのブログを書いています。
チャートには大波・中波・小波がある
さて、またまた前置きが長くなりました(笑)
トレードで大波・中波・小波という概念は株式よりもFXのほうがわかりやすいかもしれません。
株はFXに比べて流動性が低いので需要が供給を上回ると一直線に上昇することがあります。
それに比べて、FXの値動きは上昇するにしても適度な押し目を作りながら、上げ下げを繰り返しながら上昇する傾向があります。
たとえばこんなイメージです。
一番上が大波の動き、真ん中が中波の動き、一番下が小波の動きです。
いずれも始点から終点までの値幅は同じですが、上下に移動した距離(値幅)は小波のほうが大きくなります。
大波で2円の値幅があったとして、中波は上昇と下降を合わせればそれ以上の変動幅が変動幅があり、小波は中波より変動幅が高く、積極的にトレードすれば収益機会(もちろん損失の可能性も)が高くなります。
ここでは仮に大波を日足、中波を1時間足、小波を15分足として考えてみましょう。
これは大波(日足)が上昇局面での、中波、小波の方向の組合せです。
そして大波(日足)が下落局面での、中波、小波の方向の組合せはこうなります。
上昇と下落の両方向を大波、中波、小波の3つの時間軸で考えると数学的には
2の三乗になりますから、2✕2✕2=8パターンで、ざっくりとこの8つの組合せになります。
よく「トレンドに乗る」とありますが、大波の方向をトレンドと考えても4パターンの組合せがあり、今上昇トレンドのどこにいるかということを知り、そしてトレードに反映するというとが大切になります。
そんなわけで、大波・中波・小波の動きを視覚的にとらえて、実際のチャートでのトレードに活かしてみたいと思います(下落トレンドの場合は逆にして考えてください)。
デイトレードは小波をとらえる
まず最初は①の大波上昇、中波上昇、小波上昇と全ての時間軸で同じ方向に揃っているパターンです。
視覚的にわかりやすいようにまずは図で見ると、青色が大波、黄色が中波、赤色が小波の動きです。
言うまでもなくこれは一番わかりやすく、勝負できる(ツラメを追う)パターンですね。
おそらくどこで入っても、直近の安値をサポートに高値を更新し、安値を切り上げていく勢いのある相場で、セオリー通りにストップを置いておけば(たとえば青色の安値や黄色の安値)まず勝てます。
チャートでみるとこんなイメージです。
小波(15分足)でみると、エリオット波動でいうところの上昇3波の3波という一番値幅がのびるところにあたります。
これが一番勝てる可能性が高いトレードになります。
次は②のパターンです。
大波と中波が上昇していますが、短期的に小波が下げているパターンです。
チャートで見ると②の局面のイメージです。
上位足2つが同じ方向に揃っているので完全に逆張りです。
極小さな値幅は取れるかもしれませんが、直ぐに大波の方向に転換してしまう可能性が高く、小波(15分足)でもやってはいけないトレードです。
次は中波が大波と逆のパターンです。
まずは大波と小波が同じ方向にあり、中波が逆方向のパターンです。
これは状況によっては勝てるかもしれませんが、小波(15分足)でのトレードはひとつ上の時間軸=中波(1時間)との方向が大切で、②よりはましですが、セッションFXデイトレードではエントリーを避けるパターンです。
チャートでみるとこんなイメージです。
中波が下げている途中で、小波が中波の戻り高値に向かっている状況です。
これも中波が下げ止まるまでは損切りの可能性が高くなります。
最後は、大波は上昇ながら、中波と小波が揃って下落しているパターンです。
実際のトレードではよくあるパターンで、よく調整ということばが使われています。
でもアナリストなどのコメントを良く聞いてみてください。
日足の調整なの?週足の調整なの?というのが疑問に感じることが多いです。つまり局面(時間軸)が抜けてるんです。
話を元に戻しましょう。
これは上昇トレンドの中の押し目を作りに行くイメージですが、中波の押し目が深かったりすると数日続くことも多く、デイトレードでは十分トレードチャンスです。
チャート上でみるとこんなイメージです。
よく半値戻しとか、フィボナッチ61.8%戻しとかいう言葉がでてきますが、仮に2円上昇しての半値=1円ならその半分の0.5円でもデイトレードの儲けとしては十分美味しいトレードです。
さらに61.8%なら見方によっては十分下げトレンドと言えます。
さてここまで解説してきましたことがデイトレードでのトレンドの考え方の全てです。
大波(日足)トレーダーなら、④の局面は含み益がどんどん減っていく「耐える時間」ですが、小波トレーダーなら稼ぐ「チャンスの時間」になります。
つまり、同じ相場でも見る人(時間軸)によって、ドキドキする時にもなるし、ワクワクする時にもなるのです。
そんな視点でデイトレードを捉えるようになると、余計な情報がノイズになって判断をゆがめる原因になることがわかるようになります。
デイトレードではあまり多くの「情報」を入れることは「迷い」につながるのです。
・自分の局面を限定すること。
・そして、自分の局面を(たとえば日によって)変えないこと。
これが今回おつたえしたいことです。
それと、②のパターンでは逆張りしないこと!